Column
’91年夏8月。広島のアジア選手権で,3年越しの試みが1つの成果をみるに至りました。
それは,ハンドボールのゲームを速報できるシステムを本格的な大会で実働させることでした。ロス(米),ソウル(韓国)のオリンピック,世界選手権(チェコ),北京(中国)のアジア大会ではすでに稼働しており,日本のこの大会でも何とかしたいという思いがありました。しかも,IBMなどの大がかりな業者に依頼することなく,手作りで,さらに,ちょっとしたゲームの分析の要素も取り入れてということも課題でした。試行錯誤,パソコンがどんどん進化し,ダウンサイジングしていく中で十分可能な見通しはあったものの,改良に改良を重ねてやっと辿り着くことができました。
そのシステムをここでちょっと紹介いたしまししよう。
必要な機器は,パソコン,プリンタ,タブレットの3構成。ソフト(ゲームのデータを入力,出力,一時処理を行う)は,日本協会の指導方法委員会で扱っているもの(ソフトA)と,市販の表集計ソフト「ロータス123(ソフトB)」があれば十分です。
以上のものが揃っていればOK。いつでもどこでも誰でも気軽にできます。
① ソフトBを起動
初期設定(諸データの登録:氏名・チームコード・試合日程など)
② ソフトAを起動
ゲームを観ながらデータ入力・修正・ランニン グスコアと一時集計表の出力。
③ ソフトBを再起動
ゲームのチーム集計,個人集計を出力。これは チームがどのポジションからどれだけシュートを 打って得点したか,個人ではどうかが一目でわか るように集計したものです。
今後は,パソコンのディスプレイを利用したペ ンタッチ入力ができるようにし,プリンタとの2 構成システムヘとより簡素化が目標となるでしょ う。
また,ゲームの分析データも高度な内容を簡単に取り出せるようにするなど,先はまだまだ長いようです。
さらに,協会に登録してあるチームや審判員, 公式試合を一括管理し,必要な時に必要なデータが簡単に取り出せるように,ということも考えていかなければならないでしょう。 出力例