3.ゲーム中の釆配

 ゲームが開始されたならば,プレーヤーとベンチが一体となってチームを盛り上げるようにする。
 ベンチの作戦や駆け引きによって勝敗が決まる場合が多いので,ベンチは,まずプレーヤー全員が前もって確認しておいた事項を守って,確実にゲームに専念しているかどうか,また,各プレーヤーの精神状態はどうであるかなど冷静にゲーム展開を見きわめ,少しでも味方が有利なゲーム展開になるように対策を立て,早めに指示を与えることが大切である。
 試合開始早々,多少遠くからでも相手の度肝を抜くようなロングシュートを思い切って行い,機先を制するようなことをするのもたまには効果がある場合がある。
 1人でも勝手なプレーや無理なプレーをしてしまうとコンビネーションがとれなくなり,チームプレーが成り立たなくなるので,早めに指示を与えることが大切である。
 また,一度そのプレーヤーをベンチに戻し,試合展開を見ながら注意を与えるとともに,落ち着いてプレーできるようにする。
 相手チームの得意プレーや弱点を早く見つけて指示する。また,のプレーヤーに説明しておき,選手交替した場合に行かせるようにしておく。
 ベンチで必要以上に怒ったり,ちょっとしたミスですぐに交替させたりするとかえってプレーが萎縮したり,やる気をなくしたりするので,ベンチは常に冷静に落ち着いていなければならない。
 ベンチからの指示は,1人だけに理解させても他のプレーヤーに伝達されなければかえってプレーがちぐはぐになり、コンビネーションを乱す結果になるので,全員にすみやかにしっかりと行き渡るように指示しなければならない。
 ペナルティースローとか,ディフェンスとかオフェンスが得意なものはそれを生かすように,エントリーされたプレーヤー全員をうまく交代してゲームを進めるようにする。
 ゲームの展開や流れを変えたいときには,思い切った選手交代も必要である。
 〈選手交代の条件〉
o興奮してアガっているとき。
oミスが目立つとき。
o動きが悪く実力が発揮されないとき。
o作戦を変えるとき。
oゲームの展開や流れを変えたいとき。
o体力的に疲労が見えたとき。
oチーム,個人に特別な指示を与えるとき。
oペナルティースローなどが得意なプレーヤーを生かし,チャンスを確実にものにするとき。
o勝敗が明らかになり,控え選手に試合経験をさせてやりたいとき。

4.ハーフタイム       
 前半戦をみての総合的な批評を要領よく行うとともに,後半戦に向けてのアドバイスと,個々にも必要に応じてアドバイスを与える。
 あとは,プレーヤー同士でコンビネーションの確認,およびチーム戦術の確認などを話し合わせる。
 10分間という短い時間なので,手際よく要領よく行う。

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