体育・スポーツ哲学研究第4・5号、131~146頁、1983年
ー観察と記述による運動のとらえ方についてー
山形大学教養部保健体育科 佐藤 靖
技と区別する必要がある。又,技というものは,運動経過そのものに課題をもつがゆえに,絶えず技術開発に支えられ,生成発展するという過程性を内包的に持つ。7)たとえば,日本では,昭和32年に7人制ハンドボールにおいて,ゴールエリア上に跳び上ってのシュートが正式に認められて以来,それ以前より多くのシュートという技が現場で発生し,様々な観点から表記されて来た(資料①)。
oシュート運動の表記については,以下の文献からピックアップした。
我々は,これらの経験的に語られてきた技の成り立ちを実証的に明らかにすると同時に,それを現前させる技術を抽出する必要がある。すなわち,技の機能面である技術は,マイネルがいうように,実践の中で発見され,検証され,改善されてきた8)ことを知れば,この一連の発展過程の中で,各人の経験財を集め,整理し,そして一般的なものを抽出
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