実戦ハンドボールQ&A
熱心にスポーツに打ち込んでいる人は、日誌をつけることを当然のこととしています。激しい練習の場から離れて、一人静かに机に向かい、その日一日の反省を文章にしてみることは、自己の姿を客観的にとらえ、明日のエネルギーを蓄積する上で大切な事柄です。
チームは集団であるけれども、一個人としての人格をもったものとしてとらえるとき、その成長を願うなら、個人の場合と同様に客観的にチームの状況をとらえる意味で日誌をつけることは大切なことです。
日誌の必要性などあげることもないと思われますが、初めに述べたことと共に次のような利点があげられます。
メンバーの状況、技術の状況、体力の状況、健康面の状況などを把握しておきます。
運営、技術上の問題など、日誌における素直な部口只の意見をもとに改善する材料とします。
おそらく、伝統のあるチームなら三十年以上も続いているチームがあることでしょう。もしその時代からのチームの日誌が残っていたらどれだけすばらしいことでしょう。歴史的な価値だけでなく、同じ道を歩む者同志のすばらしい意見と智恵の蓄積がそこにはあることでしょう。何十年も前の人の考え方に共鳴したり、勇気づけられたりすることもあるでしょう。
以上の外に、部員同志あるいは、指導者と部員との理解に役立つことも大きな利点のひとつです。日誌を部日月から部員や指導者への、あるいは指導者から部口月への手紙であると考えるなら、これほどよい心のつながりを求める場はありません。練習の場を離れて、ハンドボールのことはもちろん、それ以外のことにふれて善かれていても、それが心にふれる事柄であれば、理解の手助けとなります。口ではなかなかいえないことも、またいっても相手によく理解してもらえないことも、文章に表わすと不思議に心が通じるものです。
以上の利点を生かすような日誌にするためには、次のような点を工夫するとよいでしょう。
練習月日、場所、天候、練習時間、欠席者、見学者、傷害者、練習目標、内容、感想など。練習の内容については、後に活用できるように、練習の方法、注意のあったことなど、図解入りで詳しく記入します。感想は何でも自由に記入するように、一頁はあけておきます。
年度ごとに部員の写真を撮ってはっておくことはもちろん、試合のプログラムや写真など、後のために役立つ資料になるものは何でもはりつけておくようにします。
(大西)