実戦ハンドボールＱ&Ａ
オフェンスの技術 A3-1
カットインプレーのやり方は？
「カットイン」とは、日本語に訳すと「切り込み」となり、攻撃の最も基本になるプレーのことをいっています。切り込めばカットインプレーであり、ポストプレーもブロックプレーもすべてのプレーがカットインなくしては成立しません。一人でも切り込めばカットインプレーになりますが、ここでは、二人のコンビネーションプレーとしてとらえて説明したいと思います。
（１）カットインの基本的なパターン
カットインの基本的なパターンは、連続写真（Ⅰ）と（Ⅱ）に示すように、一人のカッターによって作られたノーマークゾーンに、フォローがカットインすることによってできるクロスと直進の二つのパターンです。ディフェンスの間に切り込むカッターとフォローにスピードがあれば、簡単にこのようなパターンでノーマークを作ることができます。
（２）カッターが一対一を破り、フォローをノーマークにするバターン
動きは（Ⅰ）の基本的なパターンと同じですが、カッターが一対一の均衡を破り二人のディフェンスを引きつけて、フォローをノーマークにするパターンです（写真Ⅲ、Ⅳ）。
（３）フォローが一対一を破り、ノーマークになるパターン．
カッターが二人のディフェンスを引きつけられない時は、フォローが一対一の均衡を破らなければノーマークになることができません。写真Ⅴ、Ⅵは、フォローがフェイントによって一対一の均衡を破ってノーマークを作っています。
カットインプレーは以上述べましたように、二つの基本的なパターンとその応用によって成り立っています。カットインプレーはすべての攻撃のコンビネーションの基本となるものですから、しつかりと練習しましょう。練習の時の注意点を次にあげておきます。
- ①カットインの方向や瞬間をディフェンスに見られないようにすること。急激な動作でカットインしたり、下図のように逆方向にフェイクしてからカットインするなどは、カットインする方向やタイミングを見られないようにする上で大切なことです。
- ②カットイン、フォローには、スピードをつけること。
- ③パスする時は、生きた状態（切り込みにスピードがありシュートできる体勢）でパスすること。決して止まってパスしないこと。
- ④視野を広く保って、ディフェンスやオフェンスの動きを把握しながらプレーすること。
- ⑤パスした後は、浮くなり流れるなりして、次のプレーのための準備をすること。
（大西）