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2.遅攻に対する防御(ゾーンディフェンス)

 セットオフェンスに対する防御には,6−0,5−1,4−2ディフェンスなどの形態で行われる場合が多い。このほか,5−1ディフェンスのトップが自由に移動したりする,変形の5−1ディフェンスなどがある。

 ディフェンスシステムにより各ポジションの役割は異なるが,一般的には下記のことに注意してディフェンスにあたるとよい。

(1)6:0ディフェンス

解説

135-1

 6−0ディフェンスは,攻撃側よりも長身のディフェンスを有するときや,ロングシュートの威力があまり強力でないときに有効なディフェンス方法である。各ディフェンスが自分の防御地域を分担して守る。ゴールエリアラインに沿って1線になるので,ロングシュートに対して素早く詰めて阻止しなければならない。また,防御に厚みがなく攻撃側がパスを継続しやすい。


未熟練者の特徴

 全体を把握できないので,消極的な防御になる。

指導のポイント

①全員がマークの声を出して連絡しあう。

②ポジション別の役割を果たす。

・サイド・・・パスインターセプトを狙う動作をして,サイドへのパスを自由に入れさせず,攻撃の幅を狭くする。

 プレスして45度へ自由に生きたパスをさせない。

 45度とサイドの間へのカットインを阻止する。

・45度・・・45度のカットインやシュートを前に詰めて阻止する。

 マークする相手が大きく内側に移動した場合,センターディフェンスとチェンジしてエリ アにさがり,ポストをマークする。

  ボールがサイドにあるときは前に詰めず,さがってフォローする。

  逆45度からの対角のパスを阻止する。

・センター・・・中央からのシュートを45度ディフェンスと連携して阻止する。

  ボールが近くでプレーされていないときは,さがって守る。

  ボールがプレーされている反対側の動きを注意する。

展開例

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 シューターに対して詰める。隣りのディフェンスは半歩ボール側に移動し,フォローの体勢をとる。この時,視野外からのカットインに気をつける。相手の動きは,マークする者が責任をもって味方ディフェンスに大きい声で連絡する。また,常に自分のマークする相手を腕で示し,マークが重複しないようにする。                  


 逆サイドにパスされたなら,前に詰めたディフ

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