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【パワープレーの攻撃例】

 退場などによりディフェンスの人数が少ない時の攻撃は,あわてずに確実に得点したい。1試合平均7〜8分間もパワープレーがある。この攻撃での得点が,試合の勝敗を左右すると言っても過言ではない。

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Column

技術を観る眼

 マイネルは,彼の著書「スポーツ運動学」のなかで,スポーツ運動には8つの本質的徵表があると述べている。この徴表を意識して運動の経過を観察・分析すれば,指導に際して重要な手がかりを得られるものと考える。

 8つの本質的徴表は,以下に示した通りである。

❖運動の局面構造

 スポーツ運動には,跳躍・投動作のような非循環運動と,走動作のように同じ動作が連続する循環運動がある。非循環運動は,準備局面・主要局面・終末局面の3つの分節に分けることができる。

例:投動作

  準備局面・・・バックスイング       【ボールを身体の後方に引く】

  主要局面・・・フォワードスイング     【ボールを前方に投げ出す】 

  終末局面・・・フォロースルー    【ボールリリース後の手の振り動作】

 循環運動や2つの運動を組み合わせた場合の局面構造は,2つの局面が1つの局面に融合され中間局面となる。この運動の局面を理解することは,技能の向上を促すことになる。

 く動作を早くする〉

 ハンドボールの攻撃場面では,キャッチしたボールを素早くパスするように要求される場面が多

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