現代スポーツコーチ実践講座7
①と同様に同じ体格・体力の者が両者の投げ方をするとすれば、前者のフォームで投げた方が,理論的には,スピードボールを投げることができる。腰をバックスイングすることによって、ボールをより後方に引くことができるので,ボールに力を加える距離を長くすることができるからである。
前者と後者の投げ方の相違は,フォワードスイングを腰から始めるか上体から始めるかである。投げが,腰~上体~上腕~……と順次動くことによってなされるとすれば,上体から投げの始まる後者の方が、すばやく(短時間で)投げることができる。空間での余裕という面からみれば、後者の方が優れている。
相手の状況に応じていつでもシュートできることは,対応動作としてのシュート方法では重要なことであるが,前者・後者をその面からみてみると,前者は踏み込み時にすでに上体・腕のバックスイングをしているので、踏み切り直後には全身でシュートすることが可能である。後者は,踏み切り時においては跳躍の動作が主体となっているので、投げることはできないフォームである。したがって踏み切りが終わり、空間に浮かび上がらなければ,スピードのあるシュートをすることは不可能である。