③ 継続的

継続的に判断していくということは,プレーする先ざきを読んで,連続的
に次々とプレーしていくということである。熟達してくると,「一手先」,「二手先」,「三手先」と将棋と同じように継続的に考えてプレーできるようになる。

初歩的な段階では,1つめのプレーで終わってしまうことが多い。それは,何か1つのプレーをすれば,終わってしまってから次のことを考えるというぐあいで,プレーが切れ切れになってしまうということである。

④ 予測(読み)

相手や味方が行おうとしていることを予測することによって対処しないと,早いテンポの攻防場面では,遅れて,味方にうまく協調することができない。また相手に対しては,遅れてしまって不利の体勢におかれてしまう。予測によって先回りし,先手をとって反応時間や動作時間の遅れをとり戻すことは,対応動作の重要な側面である。

⑤ フェイント(読ませ)

ボールゲームに限らず,人間対人間の関係の中で行われる対応技術につい
ては,相手の判断を誤らそうと意図的に策を講じることが,一般的に行われ
る。これがフェイントと言われるものであり,対応技術の中核をなすもので
ある。

フェイントは相手が自己の動きを観察し判断することを逆手にとって,誤
った情報を提供することであるが,これは対応動作として技術が発揮される
すべてのスポーツに共通するものである(図4)。

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