② 小さい人の構え

小さい人はコーナーにシュートされた場合「跳ぶ」という動作が必要とされる。したがって跳べるという前提のもとに構えを作ることが大切である(写77)。

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●77 小さい人の自然体の構え

よくある例だが,背の低い人が大きく見せるために腰をあげ,手を伸ばして構えている場合が見られる。これはシューターに大きく見せて,コーナーを狙わせようと,心理的に圧力をかけるのがねらいである。しかし,シュートされた瞬間,ジャンプのための準備動作をし直すためにジャンプが遅れ,シュートに間に合わないといったことが見受けられる。膝が伸び,手を伸ばしている状態からでは,すぐにジャンプすることができず,膝を曲げ,手を引いてジャンプの準備をし直すからである。

③ 大きい人の構え

 身長が高い人は、手を伸ばしてコーナーを防ぎ,シューターに「打つところがない」,あるいは「G・Kを動かさなければ」とか思わせ,心理的に圧力をかけて,シュートさせる場合がある。これは有効な構えであるが,大きいG・Kにとってもその場から手や足を伸ばすだけでシュートが処理される場合は,それほど多くはない。大きいプレーヤーにとっても,膝を曲げ,手を引く構えは基本的なものである。

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