実戦ハンドボールQ&A
スポーツに傷害はつきものであり、ハンドボールでも、捻挫や打撲、すり傷などの傷害は起こりやすいものですが、避けられない不慮の事故を除いては、極力予防に努めたいものです。傷害を予防する際に留意すべき事項を述べてみます。
練習場を見れば、チームの状況がわかるといいますが、練習場の不整備のために傷害を起こすということは絶対になくさなければ計りません。コート内のデコボコや滑りやすい状態を整備するのはもちろん、コートの周囲の障害物などの整備も大切です。
練習中に転がってきたボールに乗って捻挫するとか、汗でぬれた床ですべって転ぶということなどがないように、練習中におけるボールなどの管理をよく行う必要があります。
膝を打つ人は膝にサポーターをすることが必要ですし、捻挫をよくする人は、幅の広い絆創膏で固定してから練習するとよいでしょう。最近は、テーピングといって杵創膏のようなテープで固定し、動きには支障なく捻挫などの予防や治療をする方法も開発されています。
疲労が重なると集中力が失われ、傷害の起こりやすい状態となります。そのような時には、練習量を調整する一方、声を掛け合うなど、精神的な緊張を促すようにします。
初歩的な段階で、過度に多いシュート練習は、肩や肘を痛めることになります。またダイビングや倒れ込みのシュートなどの高度な技術やボディーコントロールを必要とするものは、段階を追って練習します。
技術が未熟であるために、相手の顔にシュートしてしまったりすることはよくあることです。技術や体力をつけることは、技術の上達だけでなく大いに傷害予防に関係してきます。
初心者は、メガネはしないほうが無難です。ボールの方向やプレーの予測が十分でないために、不測の事故がよく起こるからです。メガネに限らず、爪や服装など、自分や相手に傷害を起こさせるようなものは一切つけてはいけません。
ハンドボールは転倒することの多いゲームです。転んだり倒れたりした時に、傷害を起こさないような転び方や受身の仕方を習得しておくことは、大切なことです。いかなる状態で転んでも、傷害を起こさないように転び方や受身の仕方を練習しておきます。
前転、後転、斜転、横転、跳込前転、柔道の受身など、転び方の練習をする。
二人一組になり、片方は相手をいろいろな方向に押してやります。押された方は、押された力の方向に転びます。低い姿勢からだんだん高い姿勢にもっていきます。
二人一組で相撲のように組み合い、片方が投げ手になり、足技や上手投げで相手を四方八方に投げます。
(大西)