はしがき

すばらしいゲームを見て感動につつまれた経験を皆さんお持ちのことかと 思います。この感動が選手としてあるいは監督として直接味わうことができ れば,どれほどすばらしいことでしょう。スポーツにおける感動は,ゲーム からだけでなく,人それぞれによっていろいろな面から得られるものですが, いずれにしても,チームや個人が努力を続けた結果として得られるものと思 います。感動との出会いは,ますますハンドボールとの結びつきを強くし, さらに飛躍するための意欲の源泉となりうるものです。もしハンドボールを 始められたのなら,感動につつまれたすばらしい経験に出会うまで続けてほ しいものです。

技術の獲得や勝利の喜び,また感動との出会いは,今までの苦労を帳消し にし,努力が報われたことを示してくれるものですが,それは瞬時にして消 え去り,その後には,新たな目標とそれを克服すべき練習が持っています。 練習にかける時間,エネルギー,費用は膨大なものですが,無駄な練習をし ないためにはまずやる気を持って臨むことです。やる気は,自分白身の目標 を明確にし,それを自分のものにしてやろうとする時生まれるものですが, このやる気が創意と工夫を生み全てをよい方向に持っていってくれるもので す。しかし常にやる気を持って練習に臨むことは並大抵のことではなく,技 術の伸び↑涌みや身体の状態等によってやる気のなくなることもあり,練習に 向かう足どりがにぶったり止まりそうになることもあります。そのような時 は「いったい自分は何のためにハンドボールをやっているのだろう」と自問 自答することです。何事もやり始める動機は何であれ,いったんやり始めた ら楽しさがわかるまでは頑張ってほしいものです。つづく→