②全体をみてマークする

 自分の守る相手だけを見ていては,よい防御をすることができない。攻撃はボールを中心に全体が動いてなされるものであるので,ボールと全体の動 きを見ていなければならない。自分の守ろうとする相手の動きを予測し,積 極的な防御活動をするためには,どうしてもマークすべき以外のプレーヤー の動きとボールの動きを読むことが必要だからである。

③ ボールやマーク以外のプレーヤーの動きにとらわれすぎない

 ともすれば,マーク以外のプレーヤーの動きやボールに注意を奪われすぎ て,マークすべきプレーヤーに位置を変えられてしまったり,視野の外から 走り込まれたりする場合が,往往にしてあるものである。マークでは,あく までも自己のマークする相手を見失わないことが大切である。

④ 間接視野,直接視野(図50)

128-z1

マークする際に,全体を見るために頭を 動かして視線を移動させるのは得策ではない。間接視野と直接視野をうまく使えばよいのである。人間はかなりの範囲を見ることができるが,直接見ている部分とそれ以外では,見る力がかなり異なっている。直接見ている視野を直接視野,それ以外が間接視野といわれるが,ボールゲームでは,全体の動きを見るためには間接視野を大いに活用することが要である。視線を向けている以外の部分でも,相手や味方の動きを察知できるように訓練することが大切である。

第2章目次へ  防御の基礎技術目次へ  次のページへ 本書籍目次へ