縦ブロックでロングシュートが打てても、縦ブロックから下がってのポストプレーができないのは?

縦ブロックというのは、浮いているディフェンスに対して背後よりブロックに入るプレーをいっており、動きが縦の動きになるので、縦ブロックといっています。縦ブロックによってロングシュートを打つことができるというのは、次の連続写真(Ⅰ)の動きができることをいっていると思います。このブロックの要領は、

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シューターをフリーにしてやれば、次の動きを考えるということです(写真Ⅰの⑥から⑦)。

最近のハンドボールのコンビネーションの技術として、ブロックプレーは大変重要な地位を占めるようになりましたが、コースを速断するというより、ディフェンスを押したり、つかんだりしてブロックの効果を出そうとするプレーヤーが多勢いるのは残念なことです。


この縦ブロックによってロングシュートを打たせるプレーは、ブロッカーを守っていたディフェンスがシューターをつめることによって、ロングシュートを打たせないようにすることができます(写真Ⅱの①~⑥)。ディフェンスにシューターがつめられた後の展開法として、ブロックしたプレーヤーがエリアに向かって下がりながらパスをもらってシュートにもっていく方法があります。これが縦ブロックからのポストプレーで、写真Ⅱの⑥から⑩に示すのがそのプレーです。

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このプレーを成功させるためには、ブロッカーの動きとパサーのタイミングがうまく合わなければなりません。ブロックに入ったプレーヤーはブロックに入った瞬間、ディフェンスがつめることによってできるフリーゾーン(斜線部分)に下がりながらパスをもらうのがコツです。

以上縦ブロックによって打つロングシュートと縦ブロックからのポストプレーを述べましたが、最も大切なことは、いずれの場合もブロックするディフェンスにブロックプレーを感ずかれては成功しません。そのために感ずかれない状態をブロッカーとブロックを利用してカットインするプレーヤーによって作ることです。写真Ⅰの①~③を見るとわかるように、上から攻めるプレーヤーはディフェンスの右を攻めてディフェンスの視野をブロッカーからはずし、ブロッカーはそれを利用してディフェンスの視野外からブロックに入り、うまくディフェンスの守ろうとするコースを遮断しています。

(大西)

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