二対二、三対三の練習で注意する点は?

二対二や三対三の練習は、基本技術であるフェイントや パス、ドリブルあるいはディフェンスの技術などを攻防形 式の中で使いこなせる力をつけるとともに、ゲームにつな がる基礎的な攻撃、防御、コンビネーションを習得すると いう二つの課題を持っています。 個人技術や基礎的なコンビは、ゲームにつながらなけれ ば、意味をなさないものであり、練習をする場合は、ゲー ムを念頭に置いて行うべきです。そこで、注意すべき点を あげてみますと、

(1)位置と範囲について

二対二や三対三の練習は、位置や範囲に制限を加えない と、ゲームにつながる要素が減少することになります。フ ェイントの項でも述べましたように、無制限で行えば、ゲ ームで通用しないプレーも、その練習では通用してしまう からです。例えば、二対二の場面を六対六のゲームを行う 時のポジションから抜き出すと、無数の位置のとり方がで てきます。図1で、Aの場面とBの場面では、ポジション のとり方も攻める範囲も異なってくるのです。そこで、練 習をする場面、そのねらいに応じて、どの位置でどの範囲 で行うかを決めることは大切なことになってきます。

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(2)プレーの内容をおさえる

考え方としてはディフェンスも同様で、攻撃を主にして 述べると、フリーオフェンスで、自由に個人技やコンビネ ーションを使いこなせるようにすることは大切なことです が、初期の段階においては、位置や範囲の設定の仕方によ って、ある程度のプレーのパターンを規定し、覚え込むこ とが必要になります。カットインプレー、ブロックプレー、 ポストプレーなどを有効に使いこなせるためには、まず形 式的な練習によって、カットインするタイミングとかブロ ックするタイミングなど、攻防に必要な技術を形として習 得し、その後にフリーオフェンスを行うのが、プレーを習 得する上で大切なことがらです。

(3)プレー開始の方法

プレーの開始を、ボールをキープした状態から始めるの か、あるいはパスからかなど、最初のプレーをある程度制 限することは必要なことです。例えば図2のように中央で 三対三の攻防の練習を行う場合、最初のプレーは三人のう ち誰からでも始めることができます。また開始の方法も、 ボールをキープしての状態から、スローインから、パスか らなどゲームの様相も考慮して行うことが大切です。

(大西)

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