実戦ハンドボールQ&A
まわり込みのシュートを打つためには、まわり込んでシュートを打てる局面ができていることと、そこを利用して打てるシュート力が必要です。まわり込みのシュートは図で示すように、ゴールに向かっての助走が短かく体が横に流れがちになるのでむずかしく、ディフェンスにつめられたら大変打ちにくいシュートになります。
そこで打てる局面は、ディフェンスの視野をうまくはずしてまわり込み、マークされない状態でシュートすることが必要です。
そのためには、パサーがディフェンスの注意を引きつけ、瞬間的な動作で、パスすることです。
次の写真(Ⅰ)は、ポストがまわり込んだところを示していますが、パスをするプレーヤーがカットインすることによってディフェンスすべての注目をひき、その瞬間を狙ってポストプレーヤーが、斜線のゾーンに走り込んでいることを示しています。カッターに視線が集まりまわり込むポストプレーヤーには気づいていないことがわかります。
まわり込んでのミドルシュートを打つためには、まずまわり込める局面を見つけることが必要で、そのためにはパサーとのコンビをよく練習しチャンスを作り出せるようにします。
次にまわり込むチャンスを見つけ、パスをもらえば、いかにまわり込みのシュートを打つかが問題となってきます。次の写真(Ⅱ)はまわり込んでシュートしている例ですが、まわり込んでシュートを打つためには、ディフェンスにつめられない前に打つクイックシュート(写真参照)や、つめられても体を横倒しに変化したり、腕のスイングをサイドスローやアンダースローに切り換えて打つ技術が必要になってきます。
しかしまわり込みのシュートは、ディフェンスのちょっとしたスキを狙って打つシュートなので、基本としてクイックシュートを習得するのが第一です。
(大西)