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2 公認スポーツ指導者制度の要点

(1)多様化したスポーツ活動に対応する,指導者の種類と役割を明確にした。

(2)指導者が一貫したシステムによって,段階を追って資格が取得できるようにした。

(3)講習会は,競技団体と都道府県体育協会と本会(日本体育協会)が一体となって実施し,資格取得者は,登録によって本会ならびに所属団体との連携を明確にした。

(4)指導者協議会を組織し,本会加盟団体並びに行政機関との連携を密にした活動を促進することとした。

(5)これまでのスポーツ指導者(スポーツトレーナー・スポーツ指導員)育成事業を発展的に本事業に組み入れ,計画的にその育成を図り,現有資格者の移行に優遇措置を講じた。

3 公認スポーツ指導者の区分

1.地域スポーツ指導者(初・中・上級)

 主として地域における市民スポーツ層を対象とする指導者で,高度なスポーツ技術の指導よりも,正しい技術を適切に指導でき,活動上の健康管理や安全管理などが重視される。

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 また,スポーツの本質のよき理解者であるとともに,特に初心者に対する指導者として最も重要な指導者といえる。

2.競技力向上指導者(初・中・上級)

 特定のスポーツ技術の専門的指導者で,初心者から選手層まで対象者の体力や能力レベルに応じた指導のできる指導者。

 特に上級コーチは技術の開発や高度な技術指導ができる者で,当該スポーツの中核的な指導者である。

3.商業スポーツ施設指導者(初・中・上級)

 金銭的報酬を目的としたスポーツ施設におけるスポーツ指導者で,特にスポーツ経営学,施設管理学,スポーツ行政を重視した指導者である。

4 指導区分とその内容

(右表)


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