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ためには,数多くのシュートが打たれなければならない。したがって,シュートを阻止するために意図的にファールを繰り返すような行為はやめさせるべきである。 一方,相手を退場させることがゲームの目的ではないので,シュートが打てるケースでは,少々のファールがあっても,反則をとることよりも,まずシュートを打たせることを優先させるべきである。

2 ルールの構造

 ハンドボールのルールの構造を図8−1に示した。

 ハンドボールは,ゴールエリア(第6条)を含む競技場(第1条)において,定められた競技時間(第2条)によって,ゴールキーパー(第5条)を含むプレイヤー(第4条)が,ボール(第3条)を用いて,得点(第9条)を目的として行うものである。

 ボールのあつかい方(第7条)や相手に対する動作(第8条)が定められており,スコアラー,タイムキーパー(第19条)の補佐を受けたレフェリー(第18条)が,スローイン(第11条),ゴールスロー(第12条),フリースロー(第13条),ペナルティースロー(第14条),レフェリースロー(第15条),そして罰則(第17条)の判定を下すことでゲームを管理する。

 ゲームの開始や得点後の再開には,スローオフ(第10条)が行われ,すべてのスローは,各種スローの行い方(第16条)にしたがって実施されなければならない。

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3 ルールの特質

1.アドバンテージ・ルール

 ハンドボールのルールにおいて,アドバンテージ・ルールは次のように述べられている。

〈3の6〉

「防御チームの違反によるフリースローを判定することによって攻撃チームが不利になるようなときには,レフェリーはフリースローの判定をして

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