3 動きづくり

1.動きづくりとは

ゲームで見られるシュート,パス,1:1の突破などの個人の技術・戦術は,常に人との対応の中で成立するものであるが,しっかりとしたシュート動作,パス動作,突破動作を身につけておくことは成功への近道である。  

動作を身につけるという観点からみると,体力トレーニングでは,60分間のゲームにおいて,より力強く,スピード豊かに,持続性を持った動きを行うことを,一方技術トレーニングでは,ゲームで使える動きを習得し,その習熟度を高めることや動きのバリエーションを増やすことを目的としている。

ここでは,技術との関連が非常に深い専門的な体力トレーニング手段を動きづくりとしてとらえ,これを技術の習得と同時にその技術に直接的に関係する体力の発達を期待する,いわば技術と体力のトレーニングを結びつけるものとして考える。 

したがって,動きづくりでは,

を狙いとしている。

2.動きづくりの原則 

実際のゲームで用いられる動きを取り上げて,力的,スピード的,持久的な過負荷をかける。 たとえば,方向変換の動作では,“跳ねる感じ”“突っ張る感じ”“熱い鉄板の上に乗った感じ”,あるいは“ギエッときてボン”“タッターン”という感じなど,ある1つの動きを行う時に選手は自分がイメージする“感じ”を持っている。選手の持つこの感じが実際のゲーム場面のものと大きくずれないようにする。動きづくりでは,動きや感じが実際と大きくずれない範囲内で,力的,スピード的,持久的な過負荷をかける3.動きづくりの具体例 ここでは,特に1:1の突破場面における動きづくりの具体例を紹介する。

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