7 超音波測定器

[東海大学体育学部で保有]

キーワード] 超音波、筋の縦断面積、トレーニング効果の検証、

1)研究の狙い

筋力は筋の横断面積に比例する事から、トレーニング効果を筋の縦断(骨まで)距離や縦断面積から簡易に測定できる。

研究例
 ・筋の縦断面積からトレーニング効果(筋の肥大)を検証する.
 ・トレーニングと皮下脂肪厚の関係を見出す.
 ・食事と筋肥大・脂肪厚の関係を見出す.

2)分析機器

医療用超音波測定装置は、さまざまな身体部位の検査に利用されていますが、最近は3次元画像にできるものも開発されています.安価なポータブル型なら百万円以下のものも有りますが、筋の縦断面積などを測定するにはそれに応じた機器を選ぶ必要があります.

3)分析画面(NihonKoden社HPより)

s7-z1

図20 超音波による筋横断・縦断面

s7-z2

図21 X-Rayと超音波法による筋横断面積の測定差

X線法と超音波法による測定誤差は殆んど見られない事が分かった(21)

4)操作手順


・腓腹筋の縦断面積を測定する場合、測定幅分を繰り返し移動させて測定する.測定データを合成しやすいように金属の線を入れておくと、その後の合成写真を作成する際に容易となる.
・写真合成後はプラニメーター等で面積を測定し、トレーニングの前後で筋の増加があったかを比較する.

5)データ処理時間

筋縦断面積の測定は測定部位にもよるが、1人につき15分程度で出来る.その後の写真合成は10分程度で可能です.面性の測定を併せても1人30分程度で処理できます.

6)分析例

①平岡秀雄(1987)超音波法による体肢縦断面積測定法の検討:東海大学紀要体育学部.17.70-83

目的:一般的に筋の横断面積と筋力に相関があると言われている.ところが、その測定には大規模な装置が必要で ある.そこで、超音波を使った筋縦断面積に着目した.腓腹筋は羽状筋とも言われるように、筋が斜めに走行しているので筋縦断面積の測定方法を検討した.

方法:実際の腕と超音波で測定し合成した断面図を比較し、その誤差を検証した.

結果:本研究では測定法の有効性を実証した.

②考えられる研究法利用例
 ・筋力トレーニングの成果を検証する項目とし、その成果を検証する.
 ・トップ選手と比較し、トレーニング課題を見出す.

7)分析結果の現場利用


・毎年3回実施していたクラブの体力測定でトレーニング効果を検証するツールとして利用した.
・皮下脂肪の測定機器として利用した.

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