⑦ 退場者の出た場合

味方チームに退場が出る場合と,相手チームに退場が出る場合とがある。相手に退場が出れば非常に有利な状況であり,逆の場合は非常に不利である。これは当り前のことであるが,現実的には退場者が出ているチームの方が得点を重ね,多い方が失点しているという,逆のケースが非常に多く見受けられる。それは図65,66のように,ボールを持つプレーヤーに対して常に均衡した2対2,3対3の場面ができていて,それをくずすことができないためである。逆に攻撃が1人少なくても,場面を見れば,1対1や2対2といった均衡のとれた人数になっている。したがってどちらの場合もボールの回し方によっては,有利が不利に,不利が有利になることは可能である。 1人ディフェンスが少ない場合はすぐに突破の形をとらず,やはりゆさぶりというものをいれて確実に2対1や3対2の場合を作るようにすることが望ましい。

⑧ 得点差と作戦

得点差があって勝っている場合や負けている場合,得点差がなくて勝っている場合や負けている場合に,どのような作戦を用いるか予め考慮しておくことは,思わぬ敗戦をせぬための,思わぬ勝利を得るための作戦である。

⑨ 残り時間と作戦

タイムアップ寸前に得点がせり合っている場合はプレーヤーもベンチも興奮状態になる。予め予想を立て,作戦を練っておくことが必要である。

⑩ チェンジメンバーと作戦

体力面,技術戦術的側面を考えて,チェンジメンバーを考えておく。

2.防御の作戦

① ディフェンスのシステムは何を使うか

1試合中,1つのシステムで通すか。あるいは状況によって他のシステムを導入するか。

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